こんにちは、みなさま。
臨床心理士と公認心理師をやっております、『トアルしんりし』と申します。
現在、婚活で出会った会社員の伴侶と発達障害(自閉スペクトラム症と中度知的障害)もちの4歳・娘と3人で暮らしています。
☞このブログでは…トアルしんりしが子育て中に自然に感じること、考えることの内容が、もしかしたら、この世界のどこかで過ごす人にとって〈新たな視点〉となって、何かしらお役に立つこともあるかもしれないと思って運営しております!
今回は、本棚にあった書籍から1冊ご紹介したいと思います。
タイトルは、『小児科医が伝えたい 言葉の遅れが改善する方法』という本📖です。
この本の簡単な紹介と、この本を読んで親として考えてやったことも書いていきたいと思います。
本の紹介と親として考えたことについて
今回、ご紹介したい書籍はこちら↓
『小児科医が伝えたい言葉の遅れが改善する方法』 現代書林 片岡直樹・著
☞この本は、娘が2歳くらいになった時に購入したものでした。
ちなみに、実物はこんな感じです(写真ありました*)↓
1歳半健診は何も言われずにパスした娘でしたが・・・私は、心のどこかである種の『違和感』を娘に感じていました。
具体的には、こんな違和感だったと思います↓
- 名前を呼んでも振り向かない
- 注意がすぐにそれる
- 絵本の読み聞かせをしようと、膝に乗せようとすると嫌がる
- 絵本をめくるのではなく、破る
- 「危ない」と何度も注意していても、同じことをやる
- 癇癪を毎度起して、泣く
- 言葉もほとんど出ない。特に、二語文は出ない
などなど・・・そんな時に出会った本の1冊です。
ちょこっと本の中身を紹介
著者である小児科医の片岡先生は、自閉スペクトラムと診断された外来患者さんの中に、『新しいタイプの言葉遅れ』の子がいると考え、学術論文(『新しいタイプの言葉遅れの子どもたちー長時間のテレビ・ビデオ視聴の影響ー』)も書いています。
今、「うちの子はなかなか言葉が出ない」という親御さんも、時間はかかるかもしれませんが、五感を育む育児に取り組むと、きっとお子さんは変わります。それを信じて、この本を読み進めていただければ幸いです。
~小児科医が伝えたい言葉の遅れが改善する方法より一部抜粋にて引用~
☞以前、ご紹介した小児科医の先生の文章とはまた異なり、明確に「変わります」と主張してくださる文面も片岡先生の良さだなぁ、と個人的には感じます。
ちなみに、その過去記事はこちらです↓(気になった方は、どうぞのぞいてみてください)
そんな先生が述べている『新しいタイプの言葉遅れ』とは?について少し触れたいと思います。そして、片岡先生が親に大切にしてほしいと思うこともいくつかご紹介します。
家庭におけるテレビ・ビデオとの関係
もし、6項目のうち一つでも該当するものがあり、加えてお子さんに「言葉遅れ」や「表情の乏しさ」「無表情」などの傾向が感じられるようなら、今すぐテレビ、スマホを見せることをやめましょう。
~小児科医が伝えたい言葉の遅れが改善する方法より一部抜粋にて引用~
☞以下の6項目になるようです。本書を参照して作成したものを載せますね↓
□ 乳児期からテレビやビデオに子守をさせる時間が長い。
□ 朝から晩まで、ほとんどテレビがつきっぱなしの家庭である
□ 子どもはテレビのない生活空間をほとんど体験していない。
□ 子どもは早期教育のビデオが好きだ。
□ 親もテレビが好きで、親のほうこそテレビがついていないと落ち着きがない。
□ テレビを消すと子どもが不機嫌になる。
☞当時、2歳だった娘は上記の項目に2つ(「子どもは早期教育のビデオが好きだ」「テレビを消すと子どもが不機嫌になる」)は当てはまっていたように思います。
当時は、コロナ流行が始まったこともあり、外出制限も厳しかったという状況もありました。
そのため、娘を外に連れて散歩することが極端に減ってしまい、室内で出来る遊びに終始していた時期があったのは確かです。そして、室内で出来る遊びで娘が当時出来たこととしては『走り回る』、『飛び跳ねる』といった行為が多かったです。
☞戸建てではないため、近隣住人への迷惑を考えると・・・当時の私は、娘に教育テレビやアンパンマンなどのビデオをよく視聴させていたように思います。
多くの体験をさせるほど脳は発達する
赤ちゃんがお母さんの顔や景色を目で見たり、誰かの声を耳で聞いたり、舌や手、足などで新しいものに触れたりする体験は、脳に新たな情報が送られ、シナプスができて脳の回路が新たにつながるもととなります。
つまりさまざまな多くの体験をすればするほど、シナプスの数が増えて回路が密になっていき、脳が発達するわけです。
~小児科医が伝えたい言葉の遅れが改善する方法より一部抜粋にて引用~
☞娘が2歳頃の時に、コロナ流行で外出制限があったこともあり、この時期の多くの体験が不足してしまったなぁ・・・と不可抗力とはいえ、非常に悔やまれました。
新鮮な経験ではないにしても、自宅で出来る限りの関わりはしたいと考えた私は、「何ならできるかなぁ?」と、本書からもヒントをもらいながら、まずはいくつかやってみました。
☞☞片岡先生の軽快な語り口のような文章は、読む人によっては「え!?これ以上はいっぱいいっぱいで難しいよ~」「私、親としてダメなのかな・・・ごめんね、我が子💦」という誤解をうけやすいかもしれません。
絶対的にとらえると親として気負いしてしまうと思いますので、そこは無理のない範囲でやっていくのが良いのかな、と思いました。
☞☞また、今回の本書の紹介は、内容全部ではなく紹介できる範囲で一部を紹介しておりますので・・・内容をもっと知りたいという方は、是非とも本書をのぞいてみてください。
親として考えてやったこと
本書から、私が親として考えたことは、『今からでも、とにかく実践できることはまず、やってみよう』でした。
ちなみに、本書を読んで参考にやってみたことは以下の通りです。
✅まず親がテレビ、スマホをやめること
☞完全にスマホ断ちが出来ているかは、自信が少しないですが、娘の相手をしている時には親は原則、スマホは触らないことにしました。DVD再生機器で娘自身が視聴をする際は、時間(1日トータル2時間以内とか)を決めて、親のほうで管理をしました。
☞テレビはつけない日を設けたりしながら、段階的に時間を減らして今では、全くつけていない状態です。
✅画用紙を使って「いない、いない、ばぁ」+五感を使った遊びを
☞画用紙を上げ下げしての「いない、いない、ばぁ」をやりました。
☞手遊び歌を娘の横で行ったり、その際に、自宅にあるもので作れるオモチャを渡して一緒に遊びました。
☞トランポリンで身体全体を使って遊びました。
☞コロナ禍でも対策をしっかりととって遊ばせてくれる場所を探しては、顔を出しました。
☞人の出入りが少ない平日の時間帯に、こそっと娘と散歩をしては公園でひたすら砂遊び+走りまわる、をしました。
☞(外出制限の厳しい時期は)1日に何回か、ベランダから外の空気を感じて、あちこちを眺めては娘に話しかけました。
✅小さい頃から一緒に料理をする
☞踏み台と子ども包丁を購入して、これだけは娘と一緒に切ろうと思った野菜などを一緒に切る、ということをやっていました。
☞どうしても切るのが難しい食材が多い日は、包丁できるのはやらせずに、手でちぎる、混ぜる、まぶすといった行為を一緒にやりました。
✅抱っこができてくると「アッ、アッ」と声が出る
☞ことあるごとに抱っこは両親共に娘としてきました。
☞抱っこの際は、親から積極的に「あたたかいね~」「うれしいね~」「かなしいね」「ねむいね」などの声掛けと、目線が合わなくとも親は娘の顔をしっかりと覗き込んでいました。
これらのことを実践している時も、本書にあるように『親が遊びを楽しみ』、『焦らない』といった点を気をつけていました。
まとめ
今回は、言葉の遅れについて書いている本の紹介と、この本を読んで親として考えやったこともご紹介しました。
今では、自閉スペクトラム症と中度知的障害と診断がある娘ですが、2歳の当時よりもやれることが増えてきている様子をみると・・・日々の繰り返しでの親の働きかけは、娘の中でなんらかの栄養になっているのではないかな、と強く感じます。
一方では、「結局は診断がついているし、言葉の遅れもあるじゃないか・・・」と思えるでしょうが、やった上でする後悔を選択する方が、親もその過程で得られるものもあるといえるのでは?と考える我が家です。
- 同じ子育て時間、折角過ごすならストレスレスでいたい!
- 子育てを通して、親である自分も成長できたらなと思う
- なかなか解決できない問題って子育てにはあるよね?
- みんなはどうやってストレス発散してるの?
- みんなは自分と同じことで悩んだりするのだろうか?
などなど・・・
☞障害の有無関係なく、ひとりひとり個性をもった子ども達を育てている親御さんにとって、『毎日大変だけど…子育てって、楽しいこともあったりするな』、『私たち頑張ってるよね~』、と思える体験をこのブログを読むことで、少しでもよいのでしてもらえたら嬉しいですね***
ではでは、またお会いしましょう~!
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