こんにちは、みなさま。
臨床心理士と公認心理師をやっております、『トアルしんりし』と申します。
現在、婚活で出会った会社員の伴侶と発達障害(自閉スペクトラム症と重度知的障害)もちの6歳・娘と3人で暮らしています。
☞このブログでは…トアルしんりしが子育て中に自然に感じること、考えることの内容が、もしかしたら、この世界のどこかで過ごす人にとって〈新たな視点〉となって、何かしらお役に立つこともあるかもしれないと思って運営しております!
【知的障害の子に『モラトリアム(猶予期間)』は必要であるのか?】小児科医・医学博士が述べる知的障害を持つ子についての記事をご紹介!&トアルの体験談もお伝えしたいと思います👍
今回、ご紹介したい記事はこちらになります。
👆知的障害の子どもには「モラトリアム」が必要――9歳でできなかったことが、15歳でもできないとは限らない理由/現代ビジネス
最近、我が家の娘も療育手帳更新の関係で検査などを行い、中度知的障害→重度知的障害に区分が変更になりました。
X上でも、知的障害をもつ子を育てる親御さんのポストを読んでいると、『どのように子供の成長に関わるのが良いのか?』という疑問を持たれている方の多さを実感します。
そんな上記の疑問に答える様な内容が、今回取り上げている記事内では触れられているように感じます👍
記事内容を少しご紹介いたしますね👇
INDEXとしては、以下の通りです👇
- 「具体的な提案」と「評価」が大事
- 指示が「理解」でき、「実行」できているか
- 日本で絶対視される「数値」による判定
- 小学校は「3種類」にわかれる
- 教員免許の「充足率」が足りていない
- 4月から「合理的配慮」が「義務化」される
- 知的障害を抱えていても「モラトリアム」を
今回は、下線部の項目内容を一部抜粋にて紹介させていただきく思います👌✨
そして、記事を書かれている平岩幹男医師のプロフィールも簡単にご紹介したいと思います。
平岩先生の著書に関して、こちらでも掲載いたしますね👇
<自閉症スペクトラム障害――療育と対応を考える>
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<発達障害の子どもを伸ばす魔法の言葉かけ>
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<自閉症・発達障害を疑われたとき・疑ったとき: 不安を笑顔に変える乳幼児期のLST>
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そして、記事内で紹介されている著書がこちらになります👇
<知的障害を抱えた子どもたち>
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「具体的な提案」と「評価」が大事 より🔍
知的障害をかかえていると抱えていない子にくらべると「うまくできないこと」が目立つことがあります。
たとえば小学校3年生でかけ算九九がうまくできなかったとしましょう。そうすると「この子にはできない」と判断されて、それができるようになるための努力が放置されてしまうこともあります。
『知的障害を抱えた子どもたち』にも書きましたが、9歳でできなかったとしても、それは15歳になってもできないことを意味するわけではありません。(略)
必要なことは「知的障害」の診断でも「知能指数の数値」でもありません。何ができないのか、どこが苦手であるのかを考えて支援することが基本です。(略)
必要なことは何ができるかを子どもの状態を見て考え、「具体的に」すべきことを提案し、その結果何がどうなったかを「評価」することです。「長い目」「暖かい目」は具体的方策を出せない場合にしばしば出てくる言葉です。
~知的障害の子どもには「モラトリアム」が必要――9歳でできなかったことが、15歳でもできないとは限らない理由より一部抜粋にて引用~
指示が「理解」でき、「実行」できているか より🔍
たとえば3歳になって言葉が出てこない場合を考えてみましょう。まず、耳が聞こえているかどうかを、音や声掛けに対する反応を見て確認しましょう。言葉が出ていなくても、言葉かけによる簡単な指示の理解や実行、たとえば「これ(ごみ)捨てて」が理解できる場合と、その理解すら難しい場合では、何をすべきかは変わります。指示が理解でき、実行できている場合には、知的障害はあったとしても軽度です。
指示が実行出来たらほめるという積み重ねからできること、日常生活やコミュニケーションの能力を育てていくことを考えたいです。
指示が理解できない場合には、シャワーのように言葉をかける、動作のまねを誘発するなどが基本になります。トイレなどの生活習慣も焦らずに積み重ねて、できたら思い切りほめるなども対応として挙げられます。
~知的障害の子どもには「モラトリアム」が必要――9歳でできなかったことが、15歳でもできないとは限らない理由より一部抜粋にて引用~
日本で絶対視される「数値」による判定 より🔍
知的障害を抱えた子どもたちや保護者にとって小学校入学は心配事の一つです。(略)知的障害の程度や生活・コミュニケーション能力によって就学先が決まります。
多くの市区町村では小学校就学前年の5~7月頃から就学相談を開始します。これ自体は受ける義務はありませんが、特別支援学級や特別支援学校への就学を検討している場合には相談して、場合によっては見学させてもらうこともできます(学校に直接申し込んでも無理なことが多いです)。
就学相談では発達状況の聞き取りや、子どもの行動観察などをすることが多いのですが、加えてWISC―IVなどの知能検査を行うところが増えています。(略)
初めての場所での検査で、子どもが落ち着かなかったりしてうまく検査できなかったりすることもありますが、わが国の教育の世界ではこの「数値」はいわば絶対視されることがあります。
(略)知能検査自体には限界があるのですが、それを知らない人もまだまだ多いです。検査では実際の知的能力よりも高く評価されることはまずなく、低く評価されることはしばしばあります。その場合には、行きたい学校と異なる学校を勧められることもあります。
~知的障害の子どもには「モラトリアム」が必要――9歳でできなかったことが、15歳でもできないとは限らない理由より一部抜粋にて引用~
4月から「合理的配慮」が「義務化」される より🔍
障害者差別解消法が改正され、2024年4月から合理的配慮が義務化されます。(略)
知的障害を抱える子どもたちへの合理的配慮の例としては、作業や学習に対する配慮と環境に対する配慮があります。作業や課題、学習については、「絵や文字を使ってわかりやすく手順などを説明する」、「一度に多くの指示を出さないで、一つずつできるごとに指示を加える」、「指示はわかりやすく簡潔に伝える」などがあります。子どもの状況や能力に合わせた学習や課題を与えることも重要な配慮の一つです(知的障害を抱えていると、能力が低くみられ、設定が不適切なこともあります)。
子どもの状況や能力に合わせた学習や課題を与えることも重要な配慮の一つです(知的障害を抱えていると、能力が低くみられ、設定が不適切なこともあります)。
環境についての配慮としては、集中しやすいように教室内の居場所や掲示などをわかりやすくする、疲れたり気持ちが不安定になったりしたときの退避所(カームダウンスペースなどと呼ばれることもあります)を準備するなどが挙げられます。
わが国では合理的配慮は「配慮の要請」「意思の伝達」があったときに行うものとされていますが、知的障害を抱えていると本人からの「要請」や「伝達」が困難な場合があることが想定されます。
~知的障害の子どもには「モラトリアム」が必要――9歳でできなかったことが、15歳でもできないとは限らない理由より一部抜粋にて引用~
知的障害を抱えていても「モラトリアム」を より🔍
知的障害を抱えて特別支援学校に行き、高等部を卒業するとすぐに就労を勧められることがあります。(略)
これはある意味で、障害を抱えていると居場所がなくなっていた歴史的な経過とも関連していると思いますが、著者はこのことに強い違和感を覚えています。
まだまだ学べることもあり、できることも増やせるはずだし、そうしてから就労する方が収入も増えるかもしれません。
著者はモラトリアム(猶予期間)とお話ししていますが、知的障害を抱えていても長い人生の中では余暇スキルや趣味などを育てる時間、もちろんさらに能力を獲得することも含めてですが、そうした時間も必要だろうと感じています。
~知的障害の子どもには「モラトリアム」が必要――9歳でできなかったことが、15歳でもできないとは限らない理由より一部抜粋にて引用~
トアルの体験談も少しお伝えしたいと思います📝
我が家の娘も『知的障害(知的発達症)』を持つ身なので、今回の記事の内容はかなり胸の中にささりました。
こちらの過去記事でも述べているのですが…私達夫婦が考える娘の進路(ふわっとした進路計画ですが💦)としてはこのような感じでいます👇
- 小学校~高校→特別支援学校+放課後等デイサービス
- 高校卒業後→特別児童扶養手当+作業所などでの就労場所で仕事+障害者グループホームでの生活(※親は近隣に家を購入して住む予定)
- 20歳以降→障害年金+上記と同様の仕事+障害者グループホームでの生活(時期がきたら成年後見制度を適用)
娘に対して、私達夫婦も親として『18歳になったら高校を卒業して、そのまま就職コースかな~?』と安易に考えており、娘のその先の可能性をあまり視野に入れていなかったと反省させられました。
著者はモラトリアム(猶予期間)とお話ししていますが、知的障害を抱えていても長い人生の中では余暇スキルや趣味などを育てる時間、もちろんさらに能力を獲得することも含めてですが、そうした時間も必要だろうと感じています。
平岩先生の述べられている内容を改めて振り返ってみて考えると、確かに知的障害が見られないタイプの方にもモラトリアム(猶予期間)が存在しているのですから、障害のある娘にもその期間があっても自然なことであるよなぁ…とただただ納得です。
普段の娘との生活の中で、思い返すとふとこんなことを感じることがあります。
例えば、娘で言えばこんなエピソードがあります👇
他にも沢山、細かいことをあげれば娘の成長といえるものがありますが…これは、年齢相応に表れたものではないことを考えると、平岩先生の述べるところの『モラトリアム(猶予期間)』が関係しているのではないか、と感じる次第です。
まとめ
今回は、『知的障害の子どもには「モラトリアム」が必要――9歳でできなかったことが、15歳でもできないとは限らない理由』の記事の紹介と、重度知的障害の娘とのトアル体験談も少しお伝えさせていただきました。
モラトリアム(猶予期間)という言葉を耳にすると、ついネガティブにとらえがちになってしまうかもしれませんが、今回取り上げた記事はその印象を払拭してくれる一助になるかもしれません。
我が家でも、娘の今後の成長可能性をこれまで以上に信じることで、娘自身の将来の選択の幅を広げる意味でも、モラトリアムを認めてあげられたらと考えます🌸🌸🌸
などなど…
☞障害の有無関係なく、ひとりひとり個性をもった子ども達を育てている親御さんにとって、『毎日大変だけど…子育てって、楽しいこともあったりするな』、『私たち頑張ってるよね~』、と思える体験をこのブログを読むことで、少しでもよいのでしてもらえたら嬉しいですね***
ではでは、またお会いしましょう〜!
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ブロトピ:今日の育児日記
ずっと前に、『この子には出来ないのかもしれない』と腹を括っていたことが、今まさにその期待を良い意味で娘に裏切られていることに、まさに驚きの一言につきる。