みなさま、こんにちは。
臨床心理士と公認心理師をやっております、『トアルしんりし』と申します。
現在、婚活で出会った会社員の伴侶と発達障害(自閉スペクトラム症と中度知的障害)もちの4歳・娘と3人で暮らしています。
☞このブログでは…トアルしんりしが子育て中に自然に感じること、考えることの内容が、もしかしたら、この世界のどこかで過ごす人にとって〈新たな視点〉となって、何かしらお役に立つこともあるかもしれないと思って運営しております!
今回は、本田秀夫先生(信州大学)の神経発達症(発達障害)ーライフステージに応じて受けられる支援と相談先ーというYouTube動画のご紹介と、そこから娘への支援の形について私が改めて考えたことを書きたいと思います。
動画の紹介と解説者の先生(本田秀夫先生)紹介
まずは動画のご紹介です↓
ご存知の方も多くいらっしゃるかとは思うのですが、信州大学医学部の本田秀夫の動画です。
☞個人的感想で恐縮ですが、非常に柔らかいお声で語られるのですが、しっかりと内容も入ってくるという不思議な感じを受けました。
☞☞なお、私も病院等では神経発達症という言葉を使っているのですが、世の中では発達障害という言葉のが理解のされやすい側面が大きいため、このブログやTwitterなどではあえて娘の説明をする際に『発達障害』という言葉を使わせていただいております💦
本田秀夫先生とは?
動画のもう少し詳しい紹介に移る前に、本田先生とはどんな人物なのか?といった、先生のことについて少し触れていきたいと思います。
本田秀夫(ほんだ ひでお、1964年-)は、日本の医学者、精神科医。信州大学医学部附属病院子どものこころ診療部部長。
来歴
・1988年-東京大学医学部医学科卒業。東京大学医学部付属病院精神神経科医員
・1990年-国立精神・神経センター武蔵病院精神科医員(略)
・2009年-横浜市総合リハビリテーションセンター発達支援担当部長兼横浜市西部地域療育センター長
・2011年-山梨県立こころの発達総合支援センター初代所長
・2014年-信州大学医学部附属病院子どものこころ診療部部長
学会など
・日本自閉症協会理事 ・日本自閉症スペクトラム学会常任理事 (略)
・特定非営利活動法人ネスト・ジャパン代表理事(略)
・長野県発達障がい者支援対策協議会会長
~Wikipediaより一部抜粋にて引用~
☞すごい!圧巻のキャリアです。先生のお話はとても分かりやすくて、内容がスッと入ってくるんです。しっかりとした知識と豊富な経験をお持ちの先生だからこその表現力もあると思います。
書籍もいくつも出されています↓(一部ご紹介)
発達障害の診断がついているお子さんをお持ちの方は、実に気になるタイトルなのではないでしょうか?
↓この書籍は気になって、購入してしまいました!読み終わったら、感想を書こうかと思います。
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✅我が家のバイブルの一冊です📚
本田秀夫先生の本はとても読みやすく、知識を得たい方にはもってこいの一冊かなと思います👍✨
実生活の悩みにフィットしたヒント本の一冊と言えますね☺️
☞子どものうちに発達障害と診断を受けずに成人され、会社やプライベートの人間関係などで「あれ?なんか自分って他の人と違う?」「なんか、辛い」といったお悩みを抱える方の中には、その根底に発達障害が関わっていたというケースもあったりします。
私もこれまで、リワーク(復職支援プログラム)や精神科・心療内科の外来カウンセリングで関わりのあった方たちから聞く話でも、心理専門職が参加する研修会などでよくそういったケースを耳にします。
☞☞早期発見と早期支援がもしその方たちに出来ていたら・・・と思うと、やるせない思いにはなりますね。本田先生の動画や本を通して、沢山の方が発達障害に対する理解を深めてもらえたら嬉しいです。
ちなみに、本田先生はTwitterもやってらっしゃるみたいです。
もう少し動画内容をかいつまんで説明
動画の中では、神経発達症の説明がイラスト入りでなされており、ライフステージで受けられる支援先についても説明がされています。
神経発達症の人は行動・考え方・理解の仕方が独特であり、必ずしも多くの人より劣っているわけではありません
しかし、少数派であるがゆえに発達の特性が周りに理解されず、生きづらさを抱えるリスクが高くなります(略)
人とのコミュニケーションがうまくいかず、たびたび叱責される、といったことが起こりえます
神経発達症の場合、本人の努力の問題ではなく、発達の特性に応じた対応や配慮が重要になります
~神経発達症(発達障害)-ライフステージに応じて受けられる支援と相談先-より一部抜粋にて引用~
☞動画では具体的な例もあげられて説明がされるので、「こういうこと、娘にもあるな!」と思い当たる節が多く、非常に理解しやすかったです。
☞神経発達症の主な相談先として説明と一緒にイラストが提示されていたので、気になった方は一度、動画視聴をしてみてもよいかと思います。
就学前~中学校で受けられる支援と相談先のテーマの話の中で、本田先生は以下のお話をされています。
お子さんとのかかわり方を考えるうえでは、どんな特性があるのか理解することが重要です(略)
専門家と相談しながら環境を調整し、苦手なことは苦手なりに工夫して、得意なことはさらに伸ばしていくことで、お子さんに合った生活ができるようになります
~神経発達症(発達障害)-ライフステージに応じて受けられる支援と相談先-より一部抜粋にて引用~
☞園・学校に相談するといったスライドには、「誰に?」「どんなことを?」と尋ねればよいのかといった具体的な内容も示されています。
神経発達症に早く気づき、必要な治療や支援を受けることは、お子さんにとって良い影響を与えると考えられます
お子さんの特性と、特性による行動を把握し、適切なかかわり方を理解するため、医療や福祉といった専門家のサポートを受けましょう
ライフステージに応じた一貫した支援があります
~神経発達症(発達障害)-ライフステージに応じて受けられる支援と相談先-より一部抜粋にて引用~
高校~大学等で受けられる支援と相談先については、「神経発達症の支援を受けてこられた方」向けの支援の形と「進学に伴う環境や学び方の変化で、困りごとを感じるようになった方」向けに応じた支援の形(『学びの機会を保障するための合理的配慮』『「誰に?」「どんなことを?」と尋ねればよいのかの具体的内容』)も提示されています。
また、就職に関する悩みも出てくると思います
ポイントは、発達の特性に応じた職業や就労環境を選ぶことです
ただ、日々の学習と就職活動を同時に進めることを難しく感じる場合もあるかもしれません
~神経発達症(発達障害)-ライフステージに応じて受けられる支援と相談先-より一部抜粋にて引用~
☞動画では、就職に向けた相談・準備についても説明がされています。
さらに、学校卒業後・就職後に受けられる支援と相談先については、『切れ目のない支援①生活』『切れ目のない支援②就労』で具体的な方向性と共に、神経発達症の特性に気づいているが、診断を受けていない人向けにも『「誰に?」「どんなことを?」と尋ねればよいのかの具体的内容』が提示されていますよ。
☞そして、先生はこんなお話もされています。
職場環境の調整や配慮は神経発達症の人向けの特別なものではありません
すべての人にとって働きやすい職場づくりにつながるものです
~神経発達症(発達障害)-ライフステージに応じて受けられる支援と相談先-より一部抜粋にて引用~
☞今の職場で働き続けるのが難しそうな場合についても、先生の方で手立てを説明してくださっていました。
神経発達症があることで、日常生活や職場のさまざまな場面で困りごとを抱えるかもしれません
心身の健康を保ちながら日々の生活を穏やかに過ごしていくために、必要なサポートを受けることも検討してみてください
~神経発達症(発達障害)-ライフステージに応じて受けられる支援と相談先-より一部抜粋にて引用~
☞この言葉は、ぐっと心にきました。先生の語り口で伝えられると、なおのこと残る言葉です。
娘への支援の形について改めて考えたこと
動画を視聴し、改めてこれまで娘のために関わってくださった方々の顔が浮かびました。
親として、これまでと今の支援の他、娘に対して今後どのような支援ができるであろうか・・・考えながら娘との貴重な時間を過ごしたいと思います。
今現在の娘への支援の形は・・・
現在4歳の娘ですが、保育園では特別支援(加配保育士)を受けれている状況です。
その他にお世話になっている支援の形としては次のような感じになります↓
- 週2日の療育(週1日は個別療育、週1日は集団療育)
- 3ヵ月に1度の児童精神科受診
- 特別児童扶養手当
- 児童手当
☞公共の支援という意味では上記になりますが、この他にも、義両親や実両親のサポート、その他親族のサポート、友人知人のサポート、大学院の同期のサポート、職場の人たちのサポート、研修会でお世話になっている先生たちのサポート、Twitterのフォロワーさんのサポートなどなど・・・沢山の方々が、我が家に関わってくれているので、それを思うと本当に感謝しかありません。
今後の娘への支援の形は?
我が家は、伴侶の仕事の都合で転勤が必須です。そのため、今ある支援の形は多少は形をかえることがあるでしょう。
しかし、引き続き両親で仕事をもっていれば、保育園での特別支援が受けられるでしょうし、小学校入学後は放課後デイサービスも利用すると思います。ちなみに、現時点で我が家は特別支援学校への入学を目指しています。
☞というのも、(大学までの費用は用意しますが)最終的には娘が18歳の成人時に、経済的に自立していけるように就労をする道が大いに考えられるため、時を逆算して「では、この段階では何が出来るか?」と考えていったところ、まずは小学校は娘(中度知的障害)の場合は支援学校かなという結果に至りました。
☞ちなみに私たち夫婦(親)は、娘に対して18歳までに出来てほしいこととして、①本当に基本的な挨拶がいえる、②(就業)時間を守る、③ミスしたら謝れる、④分からなくなったら人に聞く、⑤(④も含んだ内容ですが)娘なりの簡単な報連相ができる、⑥小2か小3の算数と漢字が書ければOK、⑦自分の名前が書ける、⑧お金の支払い方がわかる、を共通理解としてもっています。
まとめ
今回は、本田秀夫先生(信州大学)の神経発達症(発達障害)に関するYouTube動画のご紹介と、そこから娘への支援の形について私(というか我が家)が改めて考えたことを書きました。
本田先生の書籍は図やイラストも入っていて分かりやすいため、学校現場で先教職員の先生やご相談にいらっしゃる保護者の方たちに、良く持ち出しては神経発達症の説明をしていました。本当にいつもお世話になっております!
思えば、先生が所属されている信州大学の地に発達障害の研修会参加のため、訪れたことが過去にありました。今よりも新人だったため、その時は目の前の情報を処理することで手一杯でしたが、今なら先生が仰っている事の大切さが理解できている様に感じます。
子どもを生んで育てていく中で、「この子の将来はどうなるのかな?」「この子が困らない様に、親として出来ることは精一杯やってあげたい」と、親であると思うことでしょう。それは、神経発達症の診断のあるなしに関わらず、親という存在は子の未来を願ってしまうものと言えるのかもしれません。
今回の動画からも言えることかもしれませんが、周囲から子へのサポートは、その子に神経発達症の診断があろうとなかろうと、『あるに越したことはない』ということなのではないでしょうか。
- みんなは自分と同じことで悩んだりするのだろうか?
- 同じ子育て時間、折角過ごすならストレスレスでいたい!
- 子育てを通して、親である自分も成長できたらなと思う
- なかなか解決できない問題って子育てにはあるよね?
- みんなはどうやってストレス発散してるの?
などなど・・・
☞障害の有無関係なく、ひとりひとり個性をもった子ども達を育てている親御さんにとって、『毎日大変だけど…子育てって、楽しいこともあったりするな』、『私たち頑張ってるよね~』、と思える体験をこのブログを読むことで、少しでもよいのでしてもらえたら嬉しいですね***
ではでは、またお会いしましょう~!
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