こんにちは、みなさま。
臨床心理士と公認心理師をやっております、『トアルしんりし』と申します。
現在、会社員の伴侶と発達障害(自閉スペクトラム症と中度知的障害)もちの4歳・娘と3人で暮らしています。
☞このブログでは…トアルしんりしが子育て中に自然に感じること、考えることの内容が、もしかしたら、この世界のどこかで過ごす人にとって〈新たな視点〉となって、何かしらお役に立つこともあるかもしれないと思って運営しております!
12/9は何の日だったか、ご存知でしょうか?
以前は『障害者の日』とされていた日です。
☞今は、平成16年の障害者基本法の改正と共に、12/3〜12/9までの期間をまとめて『障害者週間』と、定める規定に改められています。
今回は、障害について考えるということで、発達支援の雑誌であるPriPri(プリプリ)パレット10・11月号から、【かんしゃくと他害】についての特集をまずはご紹介していきたいと思います。
発達支援の特集のご紹介&支援の工夫や親として考えたこと
今回はその中でも、かんしゃくの方を先に取り上げてこちらでご紹介いたします!
☞また、かんしゃくのご紹介と併せて、我が家のかんしゃく対策や工夫と、実際の一つの子育て現場からの感想などを述べさせていただけたら、と考えています。
PriPri(プリプリ)パレット10・11月号【かんしゃくと他害】についての特集をご紹介します!
ご紹介させていただく雑誌はこちらになります↓
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☞そして、今回取り上げる特集はこちらです↓
特集1 子どものSOSに寄り添う支援 発達に課題のある子のかんしゃくと他害 です。
そこには、かんしゃくや他害への支援として本書では3つのキホンをあげています。
キホン1 かんしゃく・他害が起きにくい環境をつくる
(略)その子がどのような場面で、どういう理由でかんしゃくや他害を起こしやすいのかよく観察しましょう。そのうえで、原因となっている要素をできるだけ取り除くことが大切です。
キホン2 子どもの気持ちに寄り添い、共感する
(略)どうしていいかわからず、かんしゃくや他害という形でしか気持ちを表出する方法がなく困っているのです。そんな子どもの気持ちに目を向け、まずは「いやだったんだね」「つらかったね」と子どもに寄り添い、共感しましょう。
キホン3 適切な行動を強化する
(略)かんしゃくや他害は子どもの気持ちから湧き起こる行動なので、それを環境設定だけですべてなくすことは困難です。そこで、重要になってくるのが「正の強化」で、適切な行為を増やすことです。
~PriPriパレット10・11月号特集1 子どものSOSに寄り添う支援 発達に課題のある子のかんしゃくと他害より一部抜粋にて引用~
☞中には具体的なGOOD&BADの対応が載っていますので、気になる方は是非ともチェックしてみてください***
他にも、かんしゃくを減らす3つの手だてについて載せています↓
手だて1 事前に約束する
活動の切り替えが苦手な子は、あそびを途中で中断される場面でかんしゃくを起こすことがよくあります。
手だて2 シンプルでわかりやすい環境をつくる
発達に課題のある子は、周囲の状況を読みとることが苦手なため、何をすればいいかわからず、常に不安を感じながら生活しています。
手だて3 苦手なことにはひと工夫
「わからない・できない」という状況は、子どもの混乱を招き、かんしゃくのきっかけになることがあります。
~PriPriパレット10・11月号特集1 子どものSOSに寄り添う支援 発達に課題のある子のかんしゃくと他害より一部抜粋にて引用~
☞手だて1・手だて2では、それぞれ視覚支援を用いた環境がいくつか提示されています。
さらには、かんしゃくが起きたときのかかわり方4つのポイントについて紹介します↓
ポイント1〔安全確保〕本人や周りの子がケガをしないことを最優先に
ポイント2〔クールダウン〕静かな場所に移動し、気持ちが落ち着くまで待つ
ポイント3〔子どもが落ち着いてから話をする〕子どもの気持ちに寄り添い、共感する
ポイント4〔落ち着くことができたらほめる〕やさしく隣にいてくれた保育者の存在が大切
~PriPriパレット10・11月号特集1 子どものSOSに寄り添う支援 発達に課題のある子のかんしゃくと他害より一部抜粋にて引用~
☞他にも、「これはNG!」というポイントや小児科医・宮島先生のかんしゃくで激しく暴れたときの対処法についても掲載されています。
私も改めて、「お!この方法は有効なんだな~参考になります」というものがありました!
我が家のかんしゃく対策や工夫
特集にも最初に取り上げられているのですが、かんしゃくや他害を強める発達障害の特性として↓
- 刺激に対する過敏性
- 衝動性
- 気持ちのコントロールが苦手
- コミュニケーションの苦手さ
があげられていました。
☞中度知的障害と自閉スペクトラム症をもつ4歳の娘は、衝動性は以前よりは落ち着いてきているところはありますが・・・その他の3つの特性(刺激に対する過敏性/気持ちのコントロールが苦手/コミュニケーションの苦手さ)に関しては、親側の支援を気持ち多めに入れていく必要性を感じています。
具体的には、こんなことをやっています(今現在)。
- 事前にタイムタイマーや生活図鑑、スマホの画像や冊子を娘に見せて、『これからこういう行動をやりますよ』『こういうスケジュールをこなしますよ』『あと〇〇分でおしまいにするよ』『あと●●分で始まるよ』という見通しが立ちやすくさせています
- 時間に余裕があれば、目の前で親が見本を見せることも行います
- その場に相応しい絵カードがあれば惜しみなく使って説明します
- 説明は、【わかりやすい言葉で、短めに】が理想です
- 表現は、可能な限りポジティブな表現を心がけます(×「~しちゃダメ」〇「~しようか(ね)」)
- 娘はかんしゃくを起こす際、「イヤ」という言葉でしかなかな気持ちを表現できないため、親が気持ちを代弁することを心がけます
- 「~だったから、イヤだったんだね」「~したかったから、そうならなくてイヤだったんだね」など、娘の気持ちに寄り添った言葉がけを先にした後は、親の共感の気持ちを伝える
- 場面によっては、先に親の共感の言葉+娘の気持ちに寄り添った言葉がけの順になることも。根底に、娘の気持ちへの共感があれば、娘の場合は大概かんしゃくが和らぎます
- 「~だったから、イヤだったんだね」「~したかったから、そうならなくてイヤだったんだね」など、娘の気持ちに寄り添った言葉がけを先にした後は、親の共感の気持ちを伝える
- かんしゃくの程度によって落ち着かせる場所を考えます
- その場がザワザワして娘にとって刺激の多い場所であればすぐに静かな場所に離れます
- かんしゃくの程度が落ち着くまでは話しかけることは控え、ひたすら安全確保の上で、娘が落ち着くように抱きしめたり・背中をさすったり・涙を拭いたりなどのアプローチをします
- 自宅では、娘が一人で気持ちを落ち着かせるためのスペースを設けているため、安全の確保を少し離れたところで親は見守ります
- かんしゃくを自力で落ち着かせている様子をタイミングをみて、「気持ち切り替えていくことが出来たね。すごいよ~」「いつものあなただね、頑張ったね」などと笑顔でほめる
- その場でかんしゃくを起こさなかった場合は、「怒らないで我慢できたね。すごいことだよ」と娘をほめていき、出来るだけプラスの行動が見られる場面はリアルタイムで言葉がけで強化できるように心がけます
- その場がザワザワして娘にとって刺激の多い場所であればすぐに静かな場所に離れます
実際の一つの子育て現場から。親としての感想・考えなど
「自宅ではこのやり方で落ち着いたが、外では上手くいかなかった」
「外ではうまくいったやり方が、自宅で試したが気持ちがなかなか落ち着かなかった」
そうした一見矛盾したことも、障害児育児をしているとより切に感じやすいかもしれません。
☞私自身は、万人に当てはまる工夫を見つけていくことは非常に難しいと感じています。
では、一人の個人であればその工夫が見つけやすいか?と言われれば・・・是とは即答しにくいかなぁというのも本音です。
しかしながら、娘をよ~く観察していると、時折ある種の思考・行動のパターンが見えてきたりするものとも感じるのも事実です。
「どうして、今はそんなにイライラしているのか?」
「なぜこの場で、娘はかんしゃくという手段をとったのか?」
考えていくと、娘以外の要因(環境要因ともいえる。その時いた場所や気候、クラスメイトの様子、何曜日なのか、園の様子など)も気づけば取り入れて総合的に判断しようとする自分がいました。
☞心理業界では、よく『見立て(アセスメント)』という言葉が有名なものとしてありますが、子育てでもそれに似た行為をしているのかもしれません。
まとめ
今回は、障害について考えるということで、発達支援の雑誌であるPriPri(プリプリ)パレット10・11月号から、【かんしゃくと他害】特集のご紹介と併せて、我が家のかんしゃく対策や工夫と、実際の一つの子育て現場からの感想・考えなども述べさせていただきました。
改めて、自身の子育てに〔かんしゃくや他害への支援〕〔かんしゃくを減らす3つの手だて〕〔かんしゃくが起きたときのかかわり方4つのポイント〕を取り入れていくのは、娘にとってプラスはあれどマイナスが殆どないな、と感じます。
ただし、以前から他のブログ記事でも記載していたかもしれませんが・・・障害の有無に関係なく、子ども一人一人に個性があるので、その支援のあり方は理想としてはオーダーメイドで形作られていくというのが本来自然の形なのかもしれません。
今後も、我が家も視覚支援が有効な娘に対し、『どうやって生活の中に支援方法を取り入れていくのか?』を検討しながら、親にとってもスモールステップで取り入れやすい方法を選択できたら幸いです。
また、特集の中には【他害】のことも載っていたので、今度こちらでもご紹介したいと思います。
- 同じ子育て時間、折角過ごすならストレスレスでいたい!
- 子育てを通して、親である自分も成長できたらなと思う
- なかなか解決できない問題って子育てにはあるよね?
- みんなはどうやってストレス発散してるの?
- みんなは自分と同じことで悩んだりするのだろうか?
などなど・・・
☞障害の有無関係なく、ひとりひとり個性をもった子ども達を育てている親御さんにとって、『毎日大変だけど…子育てって、楽しいこともあったりするな』、『私たち頑張ってるよね~』、と思える体験をこのブログを読むことで、少しでもよいのでしてもらえたら嬉しいですね***
ではでは、またお会いしましょう~!
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